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田中神社

八上神社の南東約800mにあたる岡川左岸の水田地帯に位置する。神社の創建年代は不詳であるが、民俗学者の柳田國男は「日本特有の風景」として、熊楠は「熊野三景の一つ」として、それぞれ評価した。1915(大正4)年に八上神社に合祀したが、合祀後も神林だけは残すべしとの熊楠の助言に従い、周辺村落の氏子たちは神林を伐採せずに守り続けた。その結果、第二次世界大戦後に旧社地へと複社することができた。900㎡未満の小さな境内にはクスノキの巨樹、モッコク・スダシイ・イヌマキフジなどが叢生し、平坦な水田地帯にあって視覚上の目印となる象徴的な神林の風致景観を形成している。

※写真は令和3年2月~6月に開催した「南方曼陀羅の風景地Instagramスタンプラリー」の投稿写真を掲載しています。


柳田国男氏が本邦風景の特風といえる田中神社あり、勝景絶佳なり。
また岩田王子、すなわち重盛が父の不道をかなしみ死を祈りし名社あり。
『南方二書』


南方曼陀羅の風景地
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