第52回月例展 熊楠とゆかりの人びと 第35回「田中長三郎」
南方熊楠と繋がりのあった人物を取り上げて、その人物の生涯や業績、熊楠との関係などをご紹介します。
第35回では、田中長三郎(たなかちょうざぶろう)を取り上げます。田中長三郎(1885-1976)は、九州帝国大学講師や台北帝国大学教授、また戦後には東京農業大学、大阪府立大学教授などを歴任した農学者で、南方植物研究所の開設をつよく熊楠と周囲の人にはたらきかけ、とくにその「設立趣意書」の草稿を執筆した人物として知られています。
今回の展示では、熊楠と田中長三郎の関係について、関連資料とともにご紹介いたします。
◆会期
2019年2月2日(土)~3月10日(日)
◆展示内容
・南方熊楠、田中長三郎と初対面、スウィングルを案内して
・熊楠、渡米要請を辞退 代わって田中がアメリカへ渡航
・田中帰国、田辺で熊楠の歓待を受ける、徹宵談義
・田中の博物館-研究所構想 研究所趣意書起稿
・田中2回目の渡米 蔵書・標本を熊楠に預託 書庫の整備
・ペンツィヒ文庫購入問題、両者に不信を生ず
・田中の帰国と柑橘研究
・田中、台北帝国大学へ
・国立台湾大学図書館「田中長三郎文庫」
◆展示担当
川島 昭夫氏(京都大学名誉教授)
蔡 平里氏(台湾大学名誉教授)
松居 竜五氏(龍谷大学教授)
志村 真幸氏(慶応義塾大学非常勤講師)