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2025年春期特別企画展「南方熊楠の英語力」
南方熊楠の英語の語学力はどのようなものだったのだろうか。十数年間をアメリカとイギリスで過ごしたことから、当時の日本の知識人の水準から見て相当に高い能力を有していたことはまちがいない。蔵書への書き込みなどからは、かなりの速度で正確に英書を読んでいたことがわかる。また『ネイチャー』への英文論考の投稿や、私的な日記を英語で書き続けたことなどから、書く能力の高さもうかがえる。ただし、話すことはやや苦手だったことも、いくつかの資料からは推察される。
この特別企画展では、こうした熊楠の英語力に関して、英語教育学や比較文学研究の観点から実態を探る。和歌山中学や東京大学予備門での英語学習、アメリカ時代、イギリス時代、後半生と、段階的に熊楠の英語力がどのように推移したのかについて、可能なかぎりで実証を試みる。
■会期
2025年3月15日(土)~5月6日(火)
■開館時間
10:00~17:00(最終入館は16:30)
■内容
東京大学予備門時代の熊楠の英語学習
アメリカ時代の語学研鑽
ロンドンの学界で英語で活躍!
帰国後の熊楠の英語活用術
■展示担当
井村誠(大阪工業大学教授)
岩崎仁(元京都工芸繊維大学准教授、南方熊楠顕彰会理事)
志村真幸(慶應義塾大学准教授、南方熊楠顕彰会理事)
田村義也(成城大学非常勤講師、南方熊楠顕彰会学術部長)
プラダン・ゴウランガ・チャラン(龍谷大学世界仏教文化研究センター博士研究員)
ホワイト・ショーン・アラン(龍谷大学准教授)
松居竜五(龍谷大学教授、南方熊楠顕彰館長)
吉川史子(広島修道大学教授)
■関連イベント
熊楠をもっと知ろう!シリーズ第63 回
講演会「南方熊楠の英語力」
日 時:5月3日(土)14:00~16:00
定 員:30名(申込不要)
会 場:南方熊楠顕彰館1階学習室
講 師:志村真幸、田村義也、ホワイト・ショーン・アラン、松居竜五