徳川頼倫[とくがわ・よりみち](1872-1925)
明治・大正期の華族。明治5年、田安徳川家慶頼の六男として生まれる。幼名は藤之助。13年紀州徳川家茂承の養子となり頼倫に改名。23年茂承の長女久子と結婚。39年家督をつぎ、侯爵、貴族院議員となる。私設図書館「南葵文庫」や奨学金「南葵育英会」を創設。貴族院仮議長、宮内省宗秩寮総裁、日本図書館協会総裁、史蹟名勝天然記念物保存協会会長などをつとめた。大正14年5月20日死去。南方熊楠とは明治29年~30年の欧州遊学の際ロンドンで出会う。大正3年田辺来臨の際は宿処に熊楠の来訪を受け、また10年には自ら熊楠邸を訪問した。「南方植物研究所」設立発起人の一人で多大な寄付を行うなど、熊楠の活動を支援した。
■展示・掲載予定資料
◇徳川頼倫筆和歌二首(和歌山市立博物館)
◇雑誌『史蹟名勝天然記念物』(和歌山市立博物館)
◇南方熊楠変形菌標本(国立科学博物館)
◇『頼貞随想』(和歌山県立図書館)
◇『南葵育英会会報』徳川頼倫追悼号
◇南方植物研究所設立趣意書
◇南方熊楠自筆資料:大正10年日記、平沼大三郎宛封書など
◇その他関連資料:徳川頼倫名刺、ダグラスより徳川頼倫宛封書、白井光太郎封書など
■説明会
●日時 10月20日(日) 11:00~
●講師 岸本昌也 氏(武蔵大学 非常勤講師)
会期 2013年10月5日(土)~11月3日(日)
時間 10:00~16:30(最終入館)
会場 南方熊楠顕彰館
休館日 10月7日(月)、8日(火)、14日(月)、15日(火)、21日(月)、22日(火)、28日(月)
観覧料 無料