孫文関係資料

 熊楠と孫文は、1897年3月16日、大英博物館の東洋図書部長ロバート・ダグラスのオフィスで初めて出会った。意気投合した二人は、孫文がロンドンを去る6月末まで、大英博物館や互いの宿舎で頻繁に語り合い、時には市内の名所を訪ねて親交を深めた。孫文はロンドンを去る際、熊楠の日記とサイン帳に「海外逢知音(海外にて知音と逢う)」という惜別の辞を記した。
 1900年9月に熊楠は帰国。熊楠は、ロンドンでの知人福本日南(誠)から孫文の住所を伝えられ、孫文へ手紙を出すことができ、翌年2月に孫文が和歌山にいる熊楠を訪れ、二人は再会を果たした。
 南方熊楠顕彰館には、サイン帳や孫文からの手紙などが保管されている。