年末年始恒例の企画展「新春吉例「十二支考」輪読」、今回のテーマは、2021年の干支「丑」にちなんで、「書かれなかった十二支考「丑」」です。
「十二支考」とは、大正期に熊楠が博文館の総合雑誌『太陽』に掲載するために執筆した、十二支に関する論考群のことです。
南方熊楠の代表作とされる「十二支考」ですが、実は丑の年が欠けており、本当は「十一支考」なのです。
ところが、2019年に牛の腹稿(原稿執筆のためのメモ)が見つかったことで、熊楠が丑のテーマについても文章化をめざし、十二支考を完成させようとしていたことがわかりました。
今回の展示は、これまで知られていなかった「幻の牛」について、初めて解き明かす機会となります。ぜひお越しください。
◆会期
2020年12月6日(日)~ 2021年1月10日(日)
◆展示担当
志村真幸(慶應義塾大学非常勤講師)
平川恵実子(鳴門教育大学准教授)
簗瀬ペーテル(奈良文化財研究所アソシエイトフェロー)
小田龍哉(同志社大学非常勤講師)
◆リモート講演会
熊楠をもっと知ろう!シリーズ第49回
「幻の牛の回は本当に幻か?」
講師:松居竜五、簗瀬ペーテル、志村真幸、野村さなえ
日時:2021年1月10日(日)14時~
会場:南方熊楠顕彰館 学習室
定員:30名(申込不要)/聴講無料
※会場に大型ディスプレイを設置し、講師がリモート(遠隔)でお話しします。