年末年始恒例の企画展「新春吉例「十二支考」輪読」、
今回のテーマは、2020年の干支「子」にちなんで、
「十二支考<鼠>談義」です。
「十二支考」とは、大正期に熊楠が博文館の総合雑誌『太陽』に掲載するために執筆した、
十二支に関する論考群のことです。
大正12(1923)年、熊楠は例年のごとく、来る子年に向けて「鼠に関する民俗と信念」の原稿を執筆し、
博文館に送りましたが、『太陽』の編集方針変更のため不採用となり、原稿は送り返されてしまいました。
残念ながら『太陽』の誌面では人々の目に触れることのなかった<鼠>論考ですが、
その一部は、さらなる推敲の上、他の雑誌等に掲載されることとなりました。
今回の展示では、熊楠の原稿にまつわる経緯を辿りつつ、
信仰、民俗、文学史、自然科学の分野から、熊楠の<鼠>論考を読み解きます。
子年生まれの展示担当者による<鼠>談義、ぜひご観覧にお越しください。
◆会期
2019年12月7日(土)~2020年1月12日(日)
◆展示担当
土永 知子(南方熊楠顕彰会学術部委員)
一條 宣好(敷島書房店主)
ゴウランガ チャラン プラダン(国際日本文化研究センター研究員)
伊藤 慎吾(国際日本文化研究センター客員准教授)
◆講演会
熊楠をもっと知ろう!シリーズ第46回
「十二支考<鼠>談義」
講師:土永 知子、一條 宣好、ゴウランガ チャラン プラダン、伊藤 慎吾
日時:2020年1月5日(日)14時~
会場:南方熊楠顕彰館 学習室
定員:60名(申込不要)/聴講無料