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南方熊楠賞
第27回南方熊楠賞【自然科学の部】選考報告
自然科学の部選考委員会
委員長加藤 雅啓
第27回南方熊楠賞 自然科学の部は、候補者としてあげられた9名の中から慎重に審議した結果、南方熊楠賞の受賞者に加藤真氏を選考した。
 加藤真氏は1957年、静岡県に生まれ、1976年に京都大学農学部農林生物学科に入学、1987年に農学博士の学位を取得した。その後、京都大学教養部助手などを経て、2002年に京都大学大学院人間・環境学研究科教授に就任し、現在に至る。加藤氏は学生時代から一貫して、昆虫と植物など多様な生物が複雑に絡み合う共生関係を解き明かし、生態学研究を大きく発展させている。さらに、森林、干潟、湿地など様々な生態系が、多様な共生関係で成り立っていることをつまびらかにすることで、生物多様性、生態系の保全にも貢献した。
 氏は故・井上民二京都大学教授らがボルネオのランビル国立公園で進めていた「熱帯雨林林冠プロジェクト」に加わり、一斉開花や昆虫と植物が織りなす送粉生態系の実像を解析した。1994年には、グネツムという裸子植物が夜、臭いにおいの花を咲かせ、ガによって送粉されることを突き止め、英国の有力科学誌Natureに発表した。この研究により、裸子植物グネツムは被子植物とは独立に昆虫による送粉様式を採ったことを明らかにした。
 日本国内でも、植物と昆虫との共生関係を次々に解き明かしてきた。小笠原の調査では、父島や母島などセイヨウミツバチの養蜂が行われている島では、島固有の在来ハナバチがほとんど絶滅しており、小笠原本来の送粉共生系は、セイヨウミツバチがほとんどいない兄島や母島属島のみに残っていることを突き止めた。奄美大島では、ハナホソガという蛾が、ウラジロカンコノキの雄花で花粉を集め、雌花に行って花粉を柱頭になすりつけ、そこに産卵することを発見した。ウラジロカンコノキはこのハナホソガによってのみ送粉され、ハナホソガの幼虫はウラジロカンコノキの種子のみを食べて成長し、両者は一対一の絶対送粉共生の関係にあることを明らかにした。種子を送粉者の報酬にするような絶対送粉共生の確認は、世界でも3例目で、この発見は有力科学誌、米科学アカデミー紀要に発表した。
 さらに、植物と昆虫の共生関係だけでなく、森林、湿地、河川、干潟、藻場など様々な生態系で、多様な生物の種間関係を調べ、学術的な意義だけでなく、保全にも役立つ情報発信を続けてきた。液化天然ガスLNGの基地計画が持ち上がった福井県の中池見湿地では、ほかの研究者らとともに、多様な生物の営み、種間関係を解き明かし、この湿地の生態学的な希少価値を広く世に伝えた。この結果、開発計画は白紙撤回された。
 また、氏は生態系、生物多様性の不思議さ、成り立ちを分かりやすく伝えることにも力を注いできた。『日本の渚−失われゆく海辺の自然』(1990岩波書店)、『生命は細部に宿りたまう−ミクロハビタットの小宇宙』(2010岩波書店)、『花に引き寄せられる動物 花と送粉者の共進化』(1993平凡社)など一般向けの著書も数多い。
 これらの功績により、2007年には日本生態学会賞を受けている。
 最後に、加藤氏の人材育成への貢献も挙げたい。京都大学で指導していた13人の学生が博士学位を、24人が修士学位を取得するなど、気鋭の生態学者、研究者を輩出している。現在活躍する生態学者の中には、加藤研究室出身者が少なくない。  
 以上により、歴代受賞者(自然科学の部)の中で最年少ながら、選考委員会は、同氏を第27回南方熊楠賞受賞者に選考した。

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